KAIXINGUO RADIO #01

「大丈夫」と言っているうちに、止まり方がわからなくなりました

開心果 放送局 第1回『大丈夫と言っているうちに、止まり方がわからなくなりました』
開心果 放送局 #01
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こんばんは。
開心果 放送局です。

ここでは、誰かの日常にあった小さな出来事や、うまく言葉にできなかった気持ちを紹介しながら、その時に聴いてほしい一曲をお送りします。

今日の物語です。

最近、「大丈夫です」と言うことが増えました。

会社で、

「これ、今日中でも大丈夫?」

と聞かれた時。

少し迷ったのに、

「大丈夫です」

と答えました。

本当は、その日の分で頭がいっぱいでした。

でも、断るほどでもない気がして。

相手も忙しそうだったし、ここで困らせるのも嫌でした。

帰りの電車では、何も考えたくないのに、明日のことを考えています。

家に着いて、玄関のドアを閉めて、靴を脱ごうとして。

その前に、少しだけ座り込みます。

部屋に入ると、スマホだけは充電します。

残りが二十パーセントを切っていると、ちゃんと気づくんです。

その夜、母からLINEが来ました。

「元気にしてる?」

少し画面を見てから、

「大丈夫!」

のスタンプを返しました。

心配させるほどのことじゃない。

説明するほどでもない。

そう思うと、それ以上、何を書けばいいのかわかりませんでした。

休みの日は、朝から何かしようと思っています。

掃除。買い物。たまっていたこと。

でも気づけば昼を過ぎていて、

夕方の光が部屋に入ってくると、急に焦ります。

ああ、もうこんな時間。

今日も何もできなかった。

誰にも責められていないのに、

「今日も駄目だったね」

と、自分に言われているような気がします。

そのまま床に寝転んで、

窓の向こうを雲がゆっくり流れていくのを見ていました。

こんなふうに空を見るの、いつぶりだろう。

そう思ったのに、

なんとなく落ち着かなくなって、すぐスマホを手に取りました。

夜になると眠いのに、寝たくありません。

寝たら、明日が来るから。

そしてまた、

ちゃんとしている自分に戻らないといけない気がするから。

休んでいるはずなのに、

気持ちはずっと立ったままです。

……「大丈夫です」って、便利な言葉ですよね。

その場を止めずに済むし、

相手を心配させずにも済む。

でも、今日のお話を聞いていると、

玄関で座り込んだ時も、

お母さんからのLINEを見た時も、

本当は少しだけ、自分の方を見ていた時間だったのかもしれません。

スマホの残りが少ないことには気づくのに、

自分のことになると、

「まだ大丈夫」と先へ送ってしまう。

そういうことって、あります。

それから、夕方の光。

いつもは、

「もうこんな時間」

と焦るための時計みたいになっていたのに、

床に寝転んだその瞬間だけ、

雲が流れていることに気づいた。

空が、時間を知らせるものじゃなくて、

ほんの少しだけ、景色に戻ったんですよね。

足りていなかったのは、

もっと頑張ることでも、

上手に休むことでもなくて。

自分が今どうしているのかを、

自分で見る時間だったのかもしれません。

そんなあなたに、今日お送りしたい一曲があります。

ぐら(GURA)の「そのままで」。

この曲は、

立ち止まることが怖くなってしまった時や、

「大丈夫」と言いながら自分を動かし続けてきた時に、

少しだけ力を緩めてもいいんじゃない、と声をかけてくれる曲です。

転んだ時に、すぐ立ち上がらなくてもいい。

周りではなく、自分のことだけを考える日があってもいい。

そんなふうに、

止まっている時間そのものを否定しない曲だと思います。

もし今夜、

また「大丈夫」と言って、自分を動かそうとしているなら。

その言葉は、今夜だけ使わなくてもいいのかもしれません。

「今日も駄目だったね」ではなく、

「今日はここまで」。

それくらいで、今日を閉じてもいいのかもしれません。

それでは。
ぐらで、
「そのままで」。

次回も、誰かの小さな物語と、その日に聴いてほしい一曲をお送りします。

おやすみなさい。

開心果 放送局でした。

※「開心果 放送局」に登場する物語は、日常の中にあるさまざまな感情や出来事をもとに構成したフィクションです。

TODAY'S SONG

ぐら(GURA)『そのままで』ジャケット
GURA / ぐら

そのままで

「大丈夫」で、自分を動かし続けてきたあなたへ。
今は、すぐに立ち上がらなくてもいい。

PREVIEW
Music Video →SONG STORY →GURA →
疲れた立ち止まりたい夜仕事帰り「大丈夫」と言ってしまう自分を後回しにする