
IROのリーダー、KOHAKU。
ステージでは華やかな衣装をまとい、5人の中心に立つ彼女ですが、「リーダーとしてみんなを引っ張っていますか?」と尋ねると、少し困ったように笑います。
「そんなにリーダーっぽいことはしていないんですよ。名だけのリーダーです(笑)」
よく喋り、メンバーからはよくツッコまれ、妹のRURIには話をまとめてもらうこともある。
でも、5人で意見が分かれたときには、自分が最後の落とし所を決める。
華やかなステージの上だけでは見えてこない、IROのリーダー・KOHAKUについて聞きました。
「本当は、誰がリーダーでもよかったんです」
――まず、KOHAKUさんがIROのリーダーになった経緯を教えてください。
KOHAKU:
実は、「私がリーダーをやります!」みたいな感じでは全然なかったんです。
年齢でいうと、AKANEと私が同い年で、RURI、SUMIRE、TOKIが年下なんですけど、AKANEは振付のベースを考えてくれていますし、そこにリーダーまでお願いしたら負担が大きくなってしまうので。
それで、なんとなく自然に私がリーダーになりました。
なので、本当に「気づいたらリーダーだった」という感じです。
――最初からリーダーになりたいという気持ちがあったわけではないんですね。
KOHAKU:
なかったですね(笑)。
正直、IROの場合は誰がリーダーでもよかったんじゃないかなと思っています。
もちろん役割としては私がリーダーなんですけど、普段から私が「こうしてください」「次はこれをやります」って全部決めているわけでもないですし。
みんなそれぞれ意見を持っているので、基本的には5人で話します。
だから、「リーダーです」と紹介していただくと、ちょっとだけ申し訳なくなることもあります(笑)。
名だけのリーダーなんじゃないかなって。
「最後に決めるところだけは、自分がやろうと思っています」
――それでも、リーダーとして意識していることはありますか?
KOHAKU:
最終的な判断は、自分がしようとは思っています。
IROは、本当によくみんなで話すんです。
振付も、まずAKANEがベースを作ってくれるんですけど、そこから「ここはこうした方がいいんじゃない?」「この動きの方が曲に合いそう」とか、みんなでああでもない、こうでもないって言いながら作っていきます。
誰か一人が全部決めて、それに他のメンバーが合わせるという感じではないですね。
――意見が分かれることもありますか?
KOHAKU:
もちろんあります。
5人いるので、全員が最初から同じ意見ということの方が少ないと思います。
でも、それは悪いことではないと思っていて。
それぞれがちゃんと考えているから意見が出てくるわけですし、話しているうちに「じゃあ、今回はこっちでいこうか」とまとまることが多いです。
ただ、ずっと決まらないままにしておくわけにもいかないので、最後の落とし所を作るところは、自分がやろうと思っています。
それがリーダーらしい仕事なのかは分からないですけど(笑)。
――「私はリーダーだから」というより、必要なときに決める役なんですね。
KOHAKU:
そうですね。
一応、年上という権限も使いながら(笑)。
みんなに「それ権限なの?」って言われそうですけど。
でも、なんだかんだで私が一番まともだとは思っているんですよ。
――「思っている」んですね。
KOHAKU:
……思っています(笑)。
たぶん、ここを他のメンバーが読んだら、何か言われると思います。

「RURIの方が、私よりしっかりしています」
――妹のRURIさんもIROのメンバーです。普段はどんな姉妹なんでしょうか。
KOHAKU:
私の方が圧倒的に喋ります。
何かあると私が「こうで、ああで、それでね……」って、思ったことを一気に話すんです。
そうするとRURIが隣で聞いていて、最後に「つまり、こういうことだよね」ってまとめてくれます。
――妹さんが要約してくれるんですね(笑)。
KOHAKU:
そうなんです(笑)。
RURIは本当に冷静なんですよ。
私は考えながら喋ってしまうところがあるんですけど、RURIは一度ちゃんと頭の中で整理してから話すタイプなので。
そういうところは、妹ですけど普通に尊敬しています。
――お姉さんとしては少し複雑では?
KOHAKU:
いえ、助かっています(笑)。
もちろん「お姉ちゃんなんだから」と思うこともありますけど、姉だから全部できなきゃいけないとは思っていなくて。
RURIの方が得意なことはRURIに頼ればいいですし、私ができることは私がやればいい。
IRO自体も、そういうグループだと思います。
誰か一人が全部できる必要はないと思っています。

「実は、派手な衣装はちょっと恥ずかしいです」
――IROは衣装もかなり華やかです。KOHAKUさんはそういう服がもともと好きだったんですか?
KOHAKU:
いえ、むしろ逆です。
私、昔から本当にズボンばかりだったんです。
スカートを履いていたのって、中学校と高校の制服くらいじゃないかなと思います。
――かなり意外です。
KOHAKU:
ずっとダンスをやっていたので、単純にズボンの方が動きやすかったんですよね。
動きやすい服が一番、みたいな感じで。
なのでIROを始めて、華やかな衣装だったり、少し露出のある衣装だったりを着るようになったときは、最初はやっぱり恥ずかしかったです。
「これを私が着るんですか?」と思ったこともあります(笑)。
――今は慣れましたか?
KOHAKU:
少しは慣れました。
でも、今でも衣装によっては恥ずかしいですよ。
ただ、そこはもう仕事なので。
ステージに立ったら、恥ずかしそうにしている方が逆に格好悪いですし、着ると決めたらちゃんと見せたいと思っています。
ダンスもそうですけど、やるなら中途半端にはしたくないです。
「ダンスはずっとやってきた。でも、歌はまだ練習中です」
――歌とダンスでは、やはりダンスの方が得意ですか?
KOHAKU:
そうですね。
ダンスはずっと続けてきたので、自分の中では一番慣れている部分だと思います。
音を聴いたときに、身体をどう動かすかを考えるのは好きですし、踊っているときは楽しいです。
逆に歌は、まだまだです。
もちろんIROでは歌うので、今もちゃんと練習しています。
――今後、挑戦してみたい曲はありますか?
KOHAKU:
もっとクールで格好いい曲もやってみたいです。
IROは曲によってかなり雰囲気が変わるので、それも楽しいんですけど、個人的には格好いい曲が好きですね。
同じレーベルにRARAさんがいるんですけど、すごく格好いいんですよ。
――RARAのような曲を歌ってみたい?
KOHAKU:
歌ってみたいです。
たぶん同じ曲を歌っても、RARAさんとIROでは全然違うものになると思うので、それも面白そうですよね。
いつか、IROなりの格好いい曲にももっと挑戦できたらいいなと思っています。

「私を見て、日本人ってこういう人なんだと思う人もいるかもしれない」
――IROは音楽や衣装にも日本的な要素を取り入れています。海外で活動するうえで意識していることはありますか?
KOHAKU:
すごく大げさに「日本を背負っています」と考えているわけではないんです。
でも、人前に出る仕事をしている以上、普段の振る舞いはちゃんとしようと思っています。
IROはダンスグループなので華やかな衣装を着ることも多いですし、ステージでは強く見せたり、格好よく見せたりすることもあります。
だからこそ、それ以外のところでは丁寧にしていたいです。
――日本人として見られている、という意識でしょうか。
KOHAKU:
そうですね。
海外で私たちを初めて知ってくださった方の中には、日本に行ったことがない方もいると思います。
そういう方が私を見て、「日本人ってこういう人なんだ」と思う可能性もありますよね。
もちろん私一人が日本人の基準ではないんですけど、それでも、そう見られる可能性はある。
だから言葉遣いだったり、人への接し方だったりは、きちんとしていたいなと思っています。
日本の文化を取り入れた音楽を届けているからこそ、そこは大切にしたいです。

「海外にいると、結局いちばん恋しくなるのは普通のご飯です」
――海外で活動していると、日本が恋しくなることはありますか?
KOHAKU:
あります。
特に食べ物ですね。
海外の食事ももちろんおいしいんですけど、しばらくいると、すごく普通の日本のご飯が食べたくなるんですよ。
――日本に帰って最初に食べたいものは?
KOHAKU:
納豆かけご飯とお味噌汁です。
これはかなり早い段階で食べます(笑)。
――思ったより、とても普通ですね。
KOHAKU:
そうなんです。
お寿司とか焼肉とかじゃないんですよ。
海外にいると、白いご飯に納豆をかけて、お味噌汁を飲む、みたいな普通のご飯が一番恋しくなります。
帰ってきて食べると、「ああ、帰ってきたな」って思いますね。
「YouTube Shortsを見ていたら、一日が終わります」
――ステージを離れた休日は、どんなふうに過ごしていますか?
KOHAKU:
かなり普通ですよ。
家でゆっくりしていることが多いです。
YouTubeを見たり。
――どんな動画を?
KOHAKU:
いろいろ見るんですけど、危ないのがYouTube Shortsです。
ちょっとだけ見ようと思って開くじゃないですか。
「これを見たら終わりにしよう」と思うんですけど、次が出てくるので。
気づいたらずっと見ています。
――何時間くらい?
KOHAKU:
それは言いたくないです(笑)。
でも、「今日、何をしていたんだろう」って夜になって後悔することは結構あります。
――リーダーらしくない休日ですね。
KOHAKU:
だから、そもそもリーダーらしいって何なんですか(笑)。
本当に普通です。
「5人がちゃんとIROでいられれば、それでいいと思っています」
リーダーだからといって、いつも先頭に立つわけではない。
振付はAKANEが考え、冷静なRURIには話を整理してもらい、意見が出れば5人で話す。
KOHAKUが担っているのは、誰かを引っ張ることよりも、5人の言葉を聞き、必要なときに「ここでいこう」と決めることなのかもしれません。
本人は最後まで、「名だけのリーダーです」と笑っていました。
けれど、その少し力の抜けた距離感こそが、IROらしさを守っているようにも見えます。
KOHAKU:
リーダーらしく見せようとは、あまり思っていないんです。
みんなそれぞれ得意なことがありますし、私が全部やる必要もないと思っています。
ただ、何かを決めないといけないときには、自分が決める。
そのくらいでいいのかなと思っています。
5人がちゃんと話せて、ちゃんとIROとして進んでいければ、それが一番です。
